湘南営繕協会の歩み

大相撲藤沢場所の勧進元に

最後にもう一つ、私が打ち込んでいるものの話をさせてください。それは、大相撲と献血運動です。「住」に関わる会社が、どうして相撲と献血なの?!と思われるかもしれませんが、少しお耳を拝借させてください。

話は私が大学の3年生だった頃に遡ります。偶然、春日野部屋の床山さんと知り合い、その方の紹介で春日野部屋を訪ねる機会に恵まれました。当時の春日野親方(第44代横綱・栃錦清隆)と女将さんにはお子さんがなく、私を子供のように可愛がってくださるようになりました。社会人になってからも交流は続き、私が会社を興してからも講演会の依頼などにも気軽に応じてくださっていました。

そんなある日、講演会場からの帰り道に親方からこう言われたのです。
"最上君、藤沢で大相撲の地方巡業をやってみないか。僕が保証人になるから"。
大富豪でもない私が、大相撲の勧進元になるのは大変なことです。もし興行が失敗したら、親方にも大変な迷惑がかかります。それでも、私を見込んでそう言ってくださった親方の熱い気持ちと信頼感は、私の気持ちを奮い立たせました。
"よし、やってやる"。
思えば地域に貢献したいというのが、私の会社設立の目的でした。それなら、子供からお年寄りまで喜ばせることができる大相撲くらい、それにふさわしいものはないのではないでしょうか。

平成2年4月、大相撲藤沢場所は無事誕生し、以来、藤沢市の春の恒例行事として定着しています。春日野親方がその年の1月に、藤沢場所を観ることなく他界されたことだけが残念ですが、きっと天国から"うんうん、よくやった"と言ってくださっていると、私は信じています。

口で言うよりもまず、態度で示す

大相撲とほぼ時を同じくして始めたのが献血です。初めは自分が献血するだけだったのですが、平成18年からは大相撲の会場でも、皆さんに協力を呼びかけるようになりました。大相撲には障害を持つ子供たちやお年寄りを招待するのですが、そのおかげでより様々な方面の人達と接点ができ、世の中には輸血用の血液がまだまだ不足していることを知りました。私たちにできることで、誰かの命を救うことができるなら幸いなことです。私もこれまで仕事をしてくる中で、目に見えない人の助けを無数に受けているはず。だから、少しでもお返しできたら、という気持ちで、これからも献血を続けていくつもりです。

貧しかった少年時代、自分は何のために生きるのか、そしてどんな人間になればいいのかを、真剣に考えました。自分なりに答えを出してきたのが、ここまでの歩みです。それが正解かどうかは、私にとってあまり意味はありません。自らの問いに対して、逃げずにまっすぐにぶつかってきた。そのことだけが、私にとって誇れること。そして、育ててくれた両親への恩返しだと思っています。

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